形成外科
ヘルペスひょう疽
ヘルペスウイルスが指に感染して起こります。口の中をいじる仕事に多いと言われています。抗ウイルス剤を使います。
粉瘤(アテローム)
アテロームともいい良性腫瘍の典型でもあります。皮膚からやや盛り上がった出来物で、よく見るとそのてっぺんの近くに小さな穴があり、周りを押すと臭い内容物が出てきます。放っておくと細菌感染を起こして赤くなりうみが出ます。そうならないうちに切って取る事がおすすめです。
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ケラトアカントーマ
一見皮膚癌に似ますが、その実態は良性の腫瘍です。ただし診断のためには、腫瘍の生検が欠かせませんので、治療をかねて摘出します。
母斑細胞性母斑(ホクロ)
いわゆるホクロです。一口にホクロと言いましても大きさも場所も様々であり、中には一見ホクロに似た悪性の腫瘍もあります。そのため、真面目に治療を行おうとすれば、巷で喧伝されているように、「レーザー治療で一発」と言う訳にはいきません。当クリニックでは、形態的および時間経過的に100%良性のホクロであると言い切れるもの以外は、切除した後に病理検査を行う事を原則としております。またその切除につきましても傷跡を最小限にするために、必要に応じて手術用顕微鏡による拡大のもと行っております。
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脂漏性角化症(老人性のしみ)
加齢に伴って、主に顔面に褐色でやや盛り上がった大きさが5mm程度の平らなできものが生じる事があります。これらは老人性のシミともよばれ、額やこめかみに出来る事が多く、頬部や首にまで生じる事もあり、いくつかが癒合すると大きな地図上のシミになります。よく漫画等では老人を表すのに、シワとともに黒いシミを描き加えますが、それがこの脂漏性角化症です。当クリニックではエルマン社製のラジオサージャリー装置を用いて治療を行うと同時に検体の病理学的診断も行っております。
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ボーエン病
こちらも日光角化症に類似の表皮内癌です。ステロイド軟膏を処方されて塗っているのになかなか治らない「湿疹みたいな発疹」はこれを疑う必要があります。治療は日光角化症と同じです。
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日光角化症
頬部や額などに出来る、一見シミに似たで腫瘍です。主にお年を召した方に多くみられ、その名の通り長年の紫外線によるダメージが関係しているようです。その本体は皮膚癌です。ただし、表皮という部分に限局したごく浅い癌ですので、前癌状態とも呼ばれており、生検といって、皮膚の一部を取って顕微鏡の検査により診断します。治療は、まずきちんと取り切る事が重要になります。それが確認されましたら、次に皮膚移植となり、形成外科的手枝が必要になります。
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悪性黒色腫
一見ほくろのように見えますが、ほくろに比べ不正形で色も均等ではないことが多いようです。診断には先ずダーモスコピーという道具を用いて、おおよそのあたりをつけます。ただしこれだけでは100%の診断を得ることは出来ません。診断そしてその後の治療方針を決めるためには切って取り、顕微鏡で調べなければなりません。調べてみて悪性黒色腫の診断がつきましたら、早い段階で大きめに取り、「見張り番」リンパ節生検および、必要に応じたリンパ廓清術を行う必要があります。いずれにしましてもクリニックで扱える疾患ではありませんので、ダーモスコピーで疑わしい所見があった場合は総合病院にご紹介いたします。
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ピアスケロイド
体質によってはピアスの為にあけた穴からケロイドが発生する事があります。ケロイドとは皮膚が硬く赤く盛り上がった状態で、強くつまむと痛みがあります。単純に切って縫っただけではすぐに再発してしまいますので、形成外科的で特殊な切り方と縫い方が必要になります。
BCC(基底細胞癌)
皮膚の悪性腫瘍の一種ですが、遠隔転移をする事は稀であると言われています。従って切除すれば十分に治癒させる事は可能です。しかし局所の再発は多い腫瘍とも言われていますので、十分に取りきる事と、再発を念頭に置いた経過の観察が重要になります。
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ひょう疽
指の先端の腹部分あるいは爪の横に細菌感染が起こった場合を指します。指は物をつかむのに都合の良いように腹の部分の皮膚は骨に対してたくさんの膈膜によって固定されています。そこに感染が起きますと一つ一つの室の中で細菌が増殖し、なかなか外に現れてきません。そればかりか、この感染がさらに深い部分に及んで、化膿性の関節炎や腱鞘炎を生じる事もあります。そのため、早期の適切な治療が重要になります。まず、抗生物質によって細菌をたたき、膿が熟した状態になってから、適切な切開線からの十分な排膿を行って治療します。
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睫毛内反(逆さまつげ)
睫毛内反、つまり逆さまつげです。内向きのまつげを外向きにするようにまつげの下の皮膚を切って、その下の筋肉の小部分を除去して皮膚の癖を矯正する事によって、まつげの生える方向を調整します。ただし、睫毛乱生と言ってまつげの方向がバラバラな場合はこの手術だけで全てのまつげの方向を整える事は出来ませんので、矯正の効かないものについては電気凝固による脱毛を併用いたします。
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瘢痕拘縮(ひきつれ傷)
瘢痕とは簡単に言いますと傷のことです。拘縮とは「ひきつれ」です。つまり瘢痕拘縮とは傷によって引きつれが起こった事を指し、それが問題になるのは動きを伴う部分に起こった場合と考える事が出来ます。治療方法はZ形成術あるいはW形成術とよばれる特殊な切開と縫合法による他、植皮術等に代表される組織移植によって行われ、保険診療の範疇に属します。
一方、引きつれがさほどではないが傷跡だけが目立つ場合、例えば顔の傷等ですが、基本的には保険が効かず、自由診療となります。
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彎曲爪(巻き爪)
いわゆる巻き爪のことを指します。陥入爪と異なり、爪が「の」の字に変形する事によって皮膚が挟まれて痛みを生じます。治療の基本は弾性ワイヤーによる矯正療法になります。ただ、上記の陥入爪と明らかに区別の出来ない場合も有るため、治療法は症例毎に最適な方法を選びながら行っております。
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老人性睫毛内反(逆さまつげ)
老人性の、特に下瞼の場合は一般的な逆さまつげの治療とは異なります。その主な原因は下瞼の筋肉と皮膚のたるみですので、手術によって両方のタルミを取る事が必要になります。
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眼瞼下垂
瞼が垂れ下がって、視野を邪魔する状態を指します。全身的な疾患が原因の場合はそちらの治療を行う事によって治しますが、局所的な問題の場合は手術療法が選択されます。手術は瞼を引き上げる眼瞼挙筋という筋肉から延びる膜状の組織が緩んでいる、あるいは切れている部分で、膜状の組織を剥がし前進させて修復します。極めて微妙な手術ですので当クリニックでは通常手術用顕微鏡を用いて行っております。
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陥入爪
主に足の親指が罹患し、爪が横の皮膚に食い込みその部分に肉芽とよばれる赤い組織が増殖して痛みを生じ歩行が困難になります。重症になると細菌感染を併発して、足の指全体が赤く腫れ上がって蜂窩織炎とよばれる状態になります。爪が食い込む事によって起こると言う点では次の巻き爪と似ていますが、治療法は食い込み方によって差があります。当クリニックでは出来るだけ保存的に治癒させる事を目指してはおりますが、早期に治癒させるための積極的な手術療法も行っております。
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腱巨細胞腫
指のいびつなふくらみで気がつかれます。痛みや痒み、あるいは発赤もありません。膨らみはそれほど固くなく一様でない印象があります。診断は切って取って調べますので、治療も兼ねます。
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腱・神経損傷
主に外傷によって起こりますが、指の動きの異常やしびれなどで確認されます。手術による修復が必要です。
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粘液膿腫
爪の近くが半球上に盛り上がり、大きくなるとほんのり透き通った腫瘍です。本質的にはガングリオンと同じものであり、丁寧に切除し、関節部分の骨の出っ張りをなだらかにする必要があります。
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爪周囲炎
爪の周りが腫れて発赤し、熱を持った状態です。放置するとさらに進行して膿を持ちます。ひょう疽同様に、早期に適切な治療が必要です。
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デュプイトラン拘縮
手のひらの皮膚が一部硬く索状になり、だんだんとその索状物のために指をのばす事が難しくなってきたとしたら、デュプイトラン拘縮を疑ってみてください。悪いものではありませんが、放置するとだんだんと指の動きが悪くなり最後には指が曲がったままになってしまう事もあります。原因ははっきりしませんが,手の使い過ぎや体質が関係するのではと言われています。手術は解剖的に重要なものをさけながら索状物を切除して、形成外科的にジグザグに縫います。再発も認められます。
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グロムス腫瘍
主に爪の下に出来ます。爪を通してみるとやや赤みがかり、押すとかなり痛みます。大きくなると爪が変形してきます。皮膚の血流を調節するグロムス器官と呼ばれるものから出来た良性の腫瘍です。爪を一部取り除いた上で丁寧に切除します。当クリニックでは顕微鏡を用いて切除します。
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ガングリオン
手の関節の甲側あるいは手首の内側に発生する事が多く、皮膚に癒着せずに表面がツルッとした印象の腫瘍です。押してみるとやや弾力性があり、関節の動きによって目立ったり目立たなかったりします。痛みはあることもないこともあます。その実態は風船のような構造にヌルっとした関節液が含まれたものであり、関節包と言う関節を包む膜構造から発生しています。注射で中身を抜くと透明で黄色っぽい液体が出てきて腫瘍はペタンコになりますがまた再発します。根治手術は風船構造を関節包まで追求し関節包の一部をつけたまま風船を取り出します。丁寧な手技が必要とされる手術です。
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