手術手技:しばる


「しばる(結紮)」という手技は、文字通り糸をしばることによって行われます。手術の場合、しばる操作は主に血管からの出血をコントロールするために行われ、指で行う場合と器具を用いて行う場合があります。電気メスを用いた焼く操作によって止血を行う事は先述しましたが、太い血管の場合このようなタンパク凝固作用を利用しても出血がコントロールされないことが多く、また止血を確実にするためにもこの結紮という手技は重要になってまいります。

ここで言う太い血管とは、手術の種類によっても変わってきますが、マイクロサージャリーによる組織移植を行う等、精密な操作を必要とされる場合や、高い圧力のかかる場合などでは0.3mm程度でも結紮を行います。

現在ではこの結紮操作は器械を用いて、チタン製のクリップによって行われることも多くあります。この場合クリップは体内に残りますが問題はありません。