皮膚のできもの、「イボかな?」

「イボ」のようなものといわれた場合、なかなか言葉だけで実態を想像することは出来ません。それは「イボ」のイメージが人それぞれだからだと思います。そうは言いましても、ごく一般的に「イボ」といわれるものの多くは、ウイルスによるものや、先述した脂漏性角化症などが挙げられますが、ここではウイルス性のものを考えてゆきたいと思います。

尋常性疣贅

一般的にイボと言った場合、この尋常性疣贅をさすことが多いと思います。手や足に出来ることが多く、足の裏に出来た場合はタコやウオノメと見分けがつかないことも珍しくありません。それでも、イボの場合は削ったときに小さな黒い点が中心部にいくつか観察されることを特徴としてあげることが出来ると思います。

一般的な治療法しては、液体窒素によって凍らせる方法がありますが、一回で治癒することはまずありません。多くの場合、1週間に1回ほど根気よく通っていただく必要があります。ただこの方法を根気よく続けていただいても、いつ迄も治らない場合は手術を考える必要があると思います。

手術の方法ですが、イボの出来ている位置によってかなり変わってきますので、ケースバイケースでご相談に応じております。

伝染性軟属腫

俗に水いぼとよばれるものです。水いぼ鉗子という器械を用いて一個一個つまみ取るようにして切除します。皮膚をつままれるのですからかなり痛いため、あらかじめ麻酔のテープを貼って少しでも痛くないようにしてからつまみ取ります。このできものは小さいお子さんに多く、プールの時期になると皆さん取りにいらっしゃいます。ただ、数が多い場合はお子さんも大変でしょうから、少ないうちに取ってしまう方がお子さんの負担は少ないと思います。