当院の特徴・コンセプト

当院の診断について | 治療法の選択について | 築地皮膚と手のクリニックの経営理念 | マークの由来


当クリニックは、皮膚と手に関する疾患を総合的に診断し、治療いたします。 形成外科 皮膚科 手外科  人体最大の臓器である【皮膚】は、多様な働きを担いながら生命の維持に必要不可欠な働きをしております。その面積は大人でおよそ、たたみ1畳ほどと言われ、主に脂肪によって構成される皮下組織、丈夫なコラーゲン繊維を主体とする真皮層、さらに新陳代謝の盛んな細胞による表皮層によって構成されています。

 【皮膚】の働きの最たるものは、「防御」です。私たちの体は、休む事のない【皮膚】の複雑精妙な働きによって、外の世界から守られています。そして、もう一つの重要な働きが「知覚」です。この皮膚感覚によって私たちは外の世界を文字どおり「感ずる」事が出来るのです。
 次に、【手】についても考えてみましょう。【手】ももちろん皮膚に覆われています。ただ他の場所の皮膚に比べて【手】の皮膚感覚は比べものにならないほど鋭敏です。さらに【手】はその精密な内部構造によってあらゆる「動き」を行う事が出来ます。そして脳の指令のもと、人生のあらゆる営みを行い、我々が生きた証を世界に刻んでゆく・・・・これが【手】の働きです。

診察風景

 自分と世界の間に存在し、世界を感じ、身を守り、時には心地よさをもたらす皮膚。その皮膚をまといながら、積極的に世界に関与してゆく手。

 当院の名前の【皮膚と手】。一件唐突な組み合わせに見えますが、これら二つが実は切っても切れない関係にある事がお分かり頂けると思います。

 一方、病気の面から見ましても、実際に多くの疾患が両方にまたがり、あるいは影響を及ぼし合っております。
 当クリニックは、これら【皮膚と手】に関する疾患を総合的に診断し、治療する事を目的として開設されました。

 

当院の診断について

 問診、視診、触診、打診・・・全て医学的診断を下す上で欠かす事は出来ません。しかし医療技術の進んだ現在、数々の優れた診断装置があり、それなくして医療は成り立たなくなっています。当クリニックでも必要不可欠と考えられる「生物顕微鏡」「ダーモスコピー」「X線撮影装置」「超音波診断装置」「神経伝導速度測定装置」等を導入し、診断の補助としています。

 

治療法の選択について

 皮膚疾患の場合、先ず挙げられるのが【外用】による治療です。外用療法は主に軟膏や、クリームによって行われ、治療の大きな柱をなします。また【内服】治療の有用性も忘れる事は出来ません。特に真菌、細菌、ウイルスによる感染症では、内服治療が奏功します。さらに、当クリニックの特徴としては【光線治療】を行うための、「ナローバンド紫外線照射装置と治療室」が完備されている点が挙げられます。この光線治療は皮膚と手に関するいくつかの難治性疾患に対する効果が証明されています。
 一方、運動器としての手の疾患を見てみますと、【保存治療】の重要性を看過する事は出来ません。「疲れたら休む」の原則はここでも通用します。我々が休むのは布団であり、ベッドです。色々な原因で炎症を起こした(いわば疲れた)手を休めるための布団やベッド、それが【スプリント(添え木)】です。当院では疾患に応じ、各種のスプリントを提供させて頂きます。
 前述の方法がどれも功を奏さない場合、あるいはそちらの方が望ましい場合には【手術療法】が選択されます。
 この【手術】という選択肢が、他の治療方法と同一線上にある事のメリットはかなり大きいと考えます。それは、いたずらに治療期間を延ばす事による患者さんの負担の軽減、さらに言えば手遅れを回避する事が出来るからです。

 実際、皮膚と手の疾患は内科的治療が奏功する場合も多い反面、手術によらなければ決して治らない事も少なくありません。これは治療に限った事ではありません。皮膚の疾患の診断に迷った場合に皮膚生検と言って皮膚の一部を取り、顕微鏡で調べる検査がありますが、これも広い意味では手術と言えましょう。
 これらの手術を形成外科の技術的裏付けの基に行う事が、当クリニックの大きな特徴となっています。さらに当クリニックにおける形成外科の技術はいずれもマイクロサージャリーの技術に裏打ちされている事も附記出来ると考えています。
 マイクロサージャリーとは手術用顕微鏡により、術野を10〜30倍程度に拡大して、極めて繊細な手術器具を使って行う手術を示し、多くの診療科で応用されています。
 形成外科分野でも、1mm程度の細い血管や神経を吻合することにより、切断された指の再接着や組織の移植手術に応用されていますが、このマイクロサージャリーの基本的手技は決して神経や血管に限られる事ではありません。
 当クリニックでも、手術用顕微鏡が導入されており、その基本手技を必要に応じて様々な疾患に、場合によっては小さなホクロの切除にいたるまで応用しております。

 

 

築地皮膚と手のクリニックの経営理念

Professional, useful, and kind

  職業人として社会に貢献するためには、プロである事は当たり前です。それにもかかわらずあえて理念の最初に掲げた理由は、この当たり前の事を淡々と、かつ確実に実行する事が何よりも大事であると考えたからです。

 医者の立場で具体的に考えてみた場合、一人一人の患者さんにしっかりとした指針を示す事が出来るのがプロの条件であると考えます。診断がつくのか、つかないのか。クリニックで治せる病気か、総合病院にお願いすべき病気か。この辺の判断を的確に行いクリニックで治療可能な疾患については、全力で治療をさせて頂く。これが当クリニックの考えるprofessionalの姿です。

 次に、クリニックとして地域医療を担ってゆくためには、便利さは欠かせません。くだけた言葉で言えば「使える」クリニックである必要があると考えています。出来るだけ待ち時間を少なくしたい。休み時間に見てもらいたい。週末にかけて治療し、週明け少し落ち着いたところで仕事に出たい。
和顔愛語 多忙な日常の中で疾患と向き合う患者さんに、医学的に見て可能な限り、治療に融通性を持たせるのもクリニックの大きな存在意義であると考えます。それが当クリニックの考えるusefulの姿です。

 もう一つ忘れてならないのが、思いやりと親切な心、そしてそこから出る優しい態度と言葉。これらは無形ではありますが上記二つに勝るとも劣らない要素であると考えます。当クリニックでは待合室に「和顔愛語」の色紙が飾ってありますが、この言葉こそが、当クリニックの考えるkindの姿であり、スタッフ一同の努力目標と考えております。

 

築地皮膚と手のクリニック:マークの由来

ロゴマーク「皮膚と手のクリニック」のマークは、皮膚科、手外科、そして形成外科、それぞれの科を表す丸印がお互いに重なり合い、トリニティー(三位一体)の相を成しています。これはそれぞれが関連しながら、相補的に疾患の治療を行ってゆこうという考え方に根ざしているからです。

 さらに、赤丸で表された形成外科は三角形の頂点に相当する位置を占めており、形成外科的手技と考え方を基盤として、「皮膚と手」の治療を行ってゆこうとする理念も表しております。